奥尻の川には、カワヤツメ・サケ・アメマス・サクラマス(ヤマメ)・アユ・フナ・コイ・ドジョウ・ルリヨシノボリ・ウキゴリ・シマウキゴリ・ミミズハゼ・カンキョウカジカのなどがいます。このうちフナ・コイ・ドジョウは、人間の手によって持ち込まれたものだといわれています。

なぜ奥尻島の川には魚が少ないか?

それは、島の誕生にヒミツがあります。奥尻島は氷河期までは北海道本土と陸続きであったといわれ、その後の海進によって島礁化したものらしく、道南の一部だった時代には淡水魚侵入の可能性は十分にあったのですが、その後の海水面運動によって島のほとんどが海中に没していたというのです。
海域からの侵入ルートを持たない純淡水魚は、そのために生息が不可能であったと考えられています。

アユ
北海道のアユは日本海側で天塩川、太平洋側で遊楽布川を北限に分布しています。5月から7月にかけて、昨秋生まれの子魚が海から川へ集団で遡る。やがて1個体ごとのなわばりを持ち、川石に着いた藻を食べて成長します。
8月中旬頃から婚姻色が現われ、10月くらいまで海に向かっての移動がはじまります。これが「落ちアユ」と呼ばれるものです。下流の砂礫底の瀬で集団で産卵したあと、オスメスとも死にますが、まれにそのまま越冬するものもあるといいます。
卵は2週間で孵化し、ただちに海へとくだります。そして秋から冬の間を海でプランクトンなどを食べて生活し、翌春に川を登ります。
島内でアユが見られる川には、青苗川・釣懸川・塩釜川・大岩生川などがあり、西海岸への分布は少ないものと思われます。


▲フライ





ヨシノボリ

川に棲むハゼの仲間です。
ヨシノボリは、河川の中流から上流域にかけて生息し、特に早瀬に多く見られるほか、支流や枝沢にもよく入ります。

産卵は5月から9月にかけて行なわれ、川底の石の隙間に入り込み、ひっくりかえって石の裏側すなわち天井部に卵を産みつけます。

オスは卵が孵化するまで保護することで知られ、川底の石の隙間で卵を見上げてじっと過ごします。

孵化した仔魚はすぐに降海し、しばらく海で暮らした後、再び川へと遡り、淡水生活をはじめます。

フナ

色のついたフナや尾ひれの形がちがうものなどが見られます。




ヘビトンボ

青苗川で採集したヘビトンボの幼虫です。成虫になると「トンボ」の名の通り大きな羽をもち、夜間、林の樹液などにもやってきます。

タニシ

水の流れがゆるやかなところに住んでいます。
よ〜く水の底を観察してみよう。




中流から上流にかけて、ニホンザリガニが生息しています。
奥尻島は、このニホンザリガニが見られる最北端の地です。






川を守る林

川と河畔林は切っても切れない関係です。林が、川にすむ多くの生き物を育てているからです。

河畔の林が川にもたらすものは、落葉と落下昆虫と日陰、そして倒木などのカバーです。落葉は水生昆虫が食べ、その水中昆虫と落下昆虫を魚が食べます。日陰やカバーは川の水温が上がるのをおさえ、また魚や虫に隠れ場所をつくります。
羽化した水生昆虫は、河畔林で生活し、そこで他の虫や鳥に食べられます。
鳥やけものは魚をとり、彼らは林づたいに流れを移動しながら生活し、木々の種を運んで林を大きくするのです。
やがて鳥やけものも林の土に養分となって貢献されます。

林はそうしてまた新しい落葉を川に提供するのです。